2019年の日本シリーズは、
ソフトバンクが巨人に4タテをくらわせました。
実はここ10年の日本シリーズでは、
セリーグが優勝したのは2012年の巨人だけ!
他は全てパリーグが優勝、
しかも2013年以降は7年連続の優勝です。
この圧倒的な力の差を受け、
セリーグでもDH制を導入しようという動きが強まっています。
ジャイアンツの原監督も声を大きくしてDH制の導入を希望しています。
では一体、なぜ今までセリーグにDH制は導入されなかったのでしょう?
★広島カープが徹底的に反対している!
実はセリーグでも、2017年にDH制の導入が本格的に検討されていました。
この年は、早稲田実業の清宮幸太郎選手がドラフトの目玉で、守備力が心配された清宮を育成するためにもDH制度を導入したほうがいいと、オーナー会議でも話題になったのです。
セリーグの5球団がこの意見に賛成したにも関わらず、広島の松田オーナーが強く反対しました。
その理由は、「セリーグとパリーグで違いがあるから面白い」とのこと。
でもそれは表向きの建前だったようで・・・
実際の理由は、 DH制導入によってお金がかかることを懸念していたため、とのこと。
セリーグがDH制になれば、レギュラー選手が一人プラスされ、控え選手の出場機会も増えます。
その分だけ人件費がアップして経費がかさむので、緊縮財政の広島カープはすんなり首を縦に振るわけにはいかなかったのです。
しかしさすがに、近年のセリーグとパリーグの優勝回数を比較したり、根本的な力の違いをまざまざと見せつけられては、セリーグもいよいよDH制を導入する方向に向かうと思われます。
いよいよ松田オーナーも、
考えを改めるときが来たのかもしれません。
2020年のセリーグでは、
もしかしたらDH制が導入されているかもしれませんね。
★DH 制を導入すると、なぜチームが強くなる?
DH制だと、ピッチャーは最初から打席には立ちません。
競り合った展開でも代打を送られることがないので、長いイニングを投げることができます。
またピッチャーが打席に立たないので、相手チームからの報復の心配もなく、インコースを思いっきり攻めることができます。
強く攻めてくるピッチャーを相手にバッターも切磋琢磨するので、投打のレベルアップにつながるといわれています。
その一方、打順を考えながら作戦を立てたり、ピッチャーに代打を送るタイミングを見計らったりと、細かい駆け引きが少なくなります。
野球の醍醐味が損なわれるという意見もあるのです。
個人的にはセリーグがDH制を導入して、リーグ全体のレベルアップが本当に実現できるのか、実践してみればいいのでは、と思います。
なにはともあれ、パリーグばかり優勝していては面白みが薄れてしまうのは事実。
セリーグの奮起に期待したいところですね。